口臭の原因として騒がれている臭い玉「膿栓(のうせん)」は、口臭は膿栓(臭い玉)が原因? でもご紹介したように、膿栓が直接的な口臭の原因であるという根拠は、今のところはっきりとしていません。
とはいえ、口臭の原因と聞かされると、誰もが取り除き予防したいと思うものです。そこで今回は、膿栓(臭い玉)の予防方法や取り方についてご紹介します。
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膿栓を予防する口内環境づくり
膿栓は、扁桃に付着した細菌の死骸や食べカスが集まったものです。つまり、膿栓の予防は扁桃への細菌などの付着をいかに防ぐかということになります。
そのポイントは、「細菌の侵入」と「口の中の乾燥」を防ぐことです。
1. 口呼吸から鼻呼吸へ
日頃から鼻呼吸を意識することは膿栓を減らすことに役立ちます。
口呼吸では、扁桃に直接外気やホコリが届いてしまうため、膿栓ができやすくなります。また、口の中も乾燥してしまうため、殺菌作用のある唾液が減少し、細菌が繁殖しやすい環境となり、口臭を強くする恐れがあります。さらには、前歯に虫歯が増えたり歯周病の原因にもなるため注意が必要です。
睡眠時は口呼吸になりやすいため、ゆるめのマスクを着用して就寝しましょう。外気を直接吸い込みにくくなり、口の中の保湿にも役立ちます。
2. タバコを控える
タバコに含まれる有害物質は、唾液の分泌を低下させて口の中を乾燥させます。また、習慣的に喫煙をしていると、口呼吸のクセがついてしまう場合もあるため注意しましょう。喫煙は、口臭のもとになるだけでなく、抗酸化作用のあるビタミンCの低下にもつながるため、禁煙・減煙を心がけてください。
喫煙をする場合は、乾燥を防ぐために水などで口を潤すことも意識してみてください。ただ、コーヒーはタバコと臭いが混ざり、口臭を強くするため注意しましょう。
3. 口内の清潔さを保つ
毎日の丁寧な歯磨きは、口内環境を整える上で最も大切なことです。時間をかけて丁寧に磨くことを心がけてください。また、緑茶でのウガイも効果的です。緑茶に含まれるカテキンは、強い抗ウィルス作用や殺菌作用があるため、喉に付着した細菌を減らしてくれます。
日頃の入浴時、大きく口を開けてシャワーのお湯を喉に当てうがいをすると、膿栓の発生を減らすことができます。膿栓自体が除去できる場合もあるようですが、あくまで膿栓の原因を洗い流す事を意識して、シャワーの当て過ぎに注意してください。
口臭予防は、膿栓だけに囚われてはダメ!
ここまで紹介した予防方法は、あくまで膿栓を予防するためのものでしたが、口臭原因の多くは、お口のトラブルや内臓の問題などです。その中でも、虫歯や歯周病による口臭が最も一般的ですので、膿栓の予防だけに囚われず、基本的な口臭対策も忘れずに行ないましょう。
膿栓の取り方は、膿栓吸引がオススメ
膿栓自体は免疫システムの産物でしかなく、病気ではありません。また、誰にでも膿栓はできますので、気にする必要もありません。とはいえ、あまり気持ちの良いものではありませんし、頻繁に口の中から膿栓が出てくる場合は、耳鼻咽喉科で「膿栓吸引」を試してみてはいかがでしょうか。
ネット上では「綿棒や耳かき」を使った、自分で膿栓を取る方法が紹介されていますが、これはあまりお勧めできません。扁桃はデリケートな部分ですので、無理をして除去しようとするあまり、お口の中を傷つけて炎症を引き起こす恐れがあるため、専門医による膿栓吸引が一番安全な取り方となります。
膿栓吸引の費用(料金)は?
保険診療では、膿栓吸引は「扁桃処置」にあたり、120円(3割負担の場合)程度で処置してくれるようです。この値段なら費用を気にせず気軽にお願いできますね。
膿栓の予防と取り方 まとめ
膿栓は、お口の中の細菌と乾燥が原因となるため、直接外気を吸い込まない工夫や、唾液の分泌を促すなどの、良好な口内環境づくりがとても大切です。
臭い玉という目に見える形で口の中から出きてしまう為、ついつい「膿栓を取る」ということを意識しがちですが、まずは、日々の生活において「膿栓を予防する」意識を取り入れてみて下さい。