顔のテカリで一番目立つのが「Tゾーン」です。脂を抑えたりメイク直しをしたりと時間や手間をとられて、煩わしく感じたことのある女性も多いはず。そんな、おでこや鼻の脂が「臭いの元」にもなっている事はご存知ですか?
今回は、鼻などを臭くする「脂」が過剰分泌される原因とその対策についてご紹介します。
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おでこや鼻を臭くする「脂」
脂でテカテカした「おでこ・鼻」は、皮脂腺から分泌される「皮脂」が原因です。
皮脂は本来、皮膚を外部刺激から守り、お肌の健康を保つ役割がありますが、乱れた生活習慣や間違ったスキンケアを行なっていると「過剰分泌」されてしまい、テカリだけでなく毛穴や皮膚上で「酸化・分解」されて悪臭を発するようになります。
では、どのような日々の生活が「無駄な皮脂」を増やすのでしょうか?
洗いすぎ
おでこや鼻の脂が気になりだすと「過剰な洗顔・拭き取り」を行ってしまいがちです。とはいえ、洗い過ぎは皮膚を保護する「皮脂バリア」がなくなってしまう為、カラダはお肌を守るために「必要以上の皮脂」をさらに分泌するようになります。
また、過度の洗いすぎは、摩擦が加わることで肌を傷つけてしまう恐れもあり、鼻などの脂臭さに関わらず、様々なお肌トラブルの原因にもなります。
ホルモンバランスの崩れ
女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」は、皮脂分泌を抑制する働きがあります。しかし、ストレスや睡眠不足などにより「女性ホルモン」のバランスが崩れてしまうと、皮脂の抑制作用が上手く働かずに皮脂量が多くなり、酸化による臭いが強くなります。
皮脂量が男性の方が多いと言われる理由も、女性に比べてホルモンによる皮脂抑制の作用が弱いことが原因のひとつに上げられますが、近年では女性の社会進出が進んだこともあり、女性も同様に脂臭さを気にする方が増えてきています。
偏った食生活
日常的に、肉類や揚げ物、乳製品などの「動物性タンパク質」や「脂質」などを多く含んだ食事を摂っている人は、皮脂腺が活発化されて皮脂が増えてしまいます。
また、パンや麺類、ジャガイモやスウィーツなどの炭水化物(糖質)の摂りすぎは、血糖値を上昇させ「インスリン」というホルモンの分泌を増やしてしまいます。このインスリンは皮脂の分泌を促す働きがあるので、おでこや鼻の脂を多くします。
おでこ・鼻の臭い対策
おでこや鼻の臭いを防止する為には、「皮脂を増やさない」「溜まった皮脂を除去する」という2つの対策がポイントになります。
余分な脂を除去して清潔に
現在では「洗顔方法の常識」となっていますが、洗顔石鹸は充分に泡立ててフワフワの状態でやさしく撫でるように洗ってあげましょう。泡で汚れを浮かしとるイメージで、お肌に刺激の少ない洗い方を心がけることがとても重要です。
洗顔後はたっぷりと「化粧水」で潤いを与えて「乳液」で保湿。お肌に水分をしっかり閉じ込めることがポイントです。洗顔の頻度としては、個人差はありますが「1日2回まで」に抑えて、朝は「水だけ」の洗顔で様子をみていきましょう。
保湿を怠ってしまうと、肌の内部の水分が蒸発して乾燥肌になる場合があります。皮膚は乾燥を防ぐために、さらに皮脂を分泌してしまい「内側はカラカラで外側は脂っぽい」という肌環境になり、おでこや鼻の臭いだけでなく、ニキビなどのトラブルの元にもなるので注意して下さい。
リラックスできる時間・環境づくり
ストレスなどによる皮脂の増加には、何と言ってもリラックスできる環境づくりが大切です。
38℃~40℃ 程度の「ぬるめのお湯」で行う半身浴は、副交感神経を刺激してカラダをリラックス状態にしてくれて、ホルモンバランスも整えてくれます。忙しくてなかなか時間を上手く使えない人でも手軽に取り入れることができるのでオススメです。
また、運動不足の人は通勤時に少し歩いたり、階段を使って昇り降りをしたりするだけでも、ホルモンバランスを整えることができ、ストレスの解消にも役立ちます。もちろん、ウォーキングなどの有酸素運動を習慣として取り入れるのもいいでしょう。
ストレスは、ホルモンバランスを悪くするばかりか、汗や皮脂の分泌も活発にしてしまい、鼻などのTゾーンはますます臭いが強くなってしまいます。
質の良い睡眠
睡眠はホルモンが分泌がされる大切な時間帯です。
以前までは、成長ホルモンがもっとも活発に分泌されるのは「22時~2時まで」と言われていましたが、最近では「入眠後3~4時間」とする説も出ており、限定的な時間に縛られずに「眠りの質」を高めることが大切と考えられています。
しかし、夜更かしはお肌の大敵ですので、できるだけ早めに就寝することを心がけましょう。就寝の2時間前くらいに入浴を行うと、体温低下とともに眠りに入りやすくなるので試してみて下さい。
食生活の改善
脂っこい食事や偏食、暴飲暴食などを控えることは、鼻などの脂臭さを予防するだけでなく、様々な体臭対策にも繋がります。ビタミンや食物繊維などが豊富に含まれた食品を「バランスよく」取り入れながら、食生活を改善していきましょう。
また、マグロやカツオなどに含まれる「ビタミンB6」は、エストロゲンとの関わりがありホルモンバランスを整えてくれる作用があります。
あぶらとり紙の使いすぎにも注意
過剰な洗顔と同様に、「あぶらとり紙」の使いすぎも鼻などを脂っぽくする要因となります。
テカリが気になると、どうしてもこまめに脂を取りたくなりますが、使用は多くても「1日2回程度」に抑えて、しっかり拭き取るというよりは、脂が浮きでた部分にかるく押し当てながら、あぶらとり紙へ吸収させるように使いましょう。
おでこや鼻の臭い まとめ
おでこや鼻は皮脂腺が多く、脂っぽくなりやすい場所でもあるため、脂の臭いが強くなる傾向にあります。また、酸化した皮脂を放置したままでいると、毛穴の周囲にダメージが加わり、毛穴を広げたり、シワを増やすなどの悪影響もでてくるため、臭い対策だけでなく、スキンケアの観点からもきちんとした対応が大切になります。
今回ご紹介した「皮脂」の予防は、おでこや鼻の臭いに限らず、加齢臭・頭皮・顔の臭いなど多くの体臭対策に応用できるものです。皮脂の分泌は冬も夏も大きな差がないと言われていますので、一年を通じて「余分な皮脂を増やさない」生活習慣を心がけてみて下さい。