垢すりは、お肌を清潔にすることで体臭を予防するだけでなく、血行促進や新陳代謝アップなどにより、体内環境を良好に保つことでも体臭を抑える効果があります。
しかし、自宅で垢すりによるセルフケアを行なう場合、お肌への負担が心配だったり正しい方法がよく分からなかったりして、気軽に手を出せない人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、垢すりで体臭予防するための効果的な方法や頻度、注意点などをご紹介します。
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垢すりの体臭を予防する効果
お肌の清潔さをキープする
垢すりによる体臭予防で、直接的な効果として実感できるのが、お肌を清潔に保つことです。
体の垢は、分泌された皮脂や汗、剥がれた古い角質、ホコリなどが混ぜ合わさったもので、いわゆる「皮膚上の汚れ」として黄色ブドウ球菌などの有害菌のエサになります。そして、その際にアンモニアや硫化水素、インドールなどの「悪臭物質」が分解臭として発生することで、私たちの体臭を臭くしています。
つまり、垢すりで汚れを取り除くことで、「臭いにくい肌環境」をつくることができるわけです。
皮膚への刺激で血行促進
垢すりにより皮膚に適度な刺激を与えることは、血行を促進する効果があります。血流と体臭には深い関係性があって、血行不良になってしまうと様々な臭い物質が汗と一緒に分泌されて体臭がキツくなります。
例えば、血流の悪化で体中に十分な酸素が行き渡らなくなると、血中に乳酸が増えて汗と一緒に分泌されるようになり、その結果として「酸っぱい体臭」や「ミドル脂臭」などの体臭を引き起こす原因になります。さらに、乳酸がアンモニアと結びついて汗と一緒に分泌されることで、「アンモニア臭」のする体臭が発生することも。
老廃物を流して内臓機能を向上
垢すりは、血行促進だけでなくリンパマッサージと同様の効果が得られるので、リンパの流れが良くなって体内の老廃物がスムーズに排出されるようになります。
体に老廃物が溜まると、内臓の機能が低下することで便秘や消化不良、肝機能の低下などに繋がって、最終的に「アンモニア臭・便臭・硫黄臭」などの体臭や口臭を引き起こす原因になります。また、基礎代謝も落ちてしまうので、体内で熱が作りにくくなって血行不良になる可能性もあります。
ターンオーバーで肌をバリア
垢すりは、余分な古い角質を取り除いたり新陳代謝を良くしたりすることで、お肌のターンオーバーを正常化してくれます。内側から健やかなお肌が生まれるのを促進できるので、体臭予防だけでなくワントーン明るい美肌づくりにも効果的です。
ターンオーバーが乱れると、肌のバリア機能が失われて皮脂の過剰分泌や有害菌の繁殖などが起きるので、体臭や肌トラブルが発生しやすい肌環境になってしまいます。
リラックス効果で自律神経を整える
垢すりは、適度なマッサージで皮膚を刺激することで、「副交感神経」を活性化してくれます。そのため、リラックス効果が生み出されてストレス解消に繋がります。
過度のストレスを受け続けていると、交感神経が優位になりすぎて自律神経のバランスが崩れてしまうので、「精神性多汗症」や「ホルモンバランスの乱れ」などによって、体臭を引き起こす汗や皮脂を増加させてしまいます。
ダイエット効果で肥満解消
垢すりの効果で、血行促進や老廃物の排出が進むと、代謝力のアップによりダイエットに適した「痩せやすく太りにくい」体質になれます。
肥満ぎみの人は、脂肪によって体内に熱がこもりやすくなるので、汗を大量にかくケースが増えて体臭がキツくなる原因になります。また、過剰な食事制限などの体に負担のかかるダイエットに手を出してしまうと、体内環境が悪化して「ダイエット臭」と呼ばれる体臭を引き起こすリスクが高まるので要注意です。
自宅での「垢すり」セルフケア
垢すり専用タオルやミトンを用意
まず最初に用意するのが、垢すり専用タオルやミトンです。インターネットやバスグッズを扱っているお店、100円ショップなどで購入できます。色やデザインも豊富で値段も手頃なので、自分好みモノを探してみてください。
また、垢すり後は、タオルやミトンをよく洗って、付着した垢をきちんと取り除いておきましょう。濡れたまま放置しておくと、カビや雑菌が繁殖する原因になるので、しっかり乾かすことも忘れずに。
じっくりお風呂に浸かる
体の垢をしっかり落とすためには、じっくりお風呂に浸かることが大切です。お湯で体を温めて皮膚を柔らかくすることで垢を落としやすくしましょう。
湯船に浸かる時間は「15~20分」くらいが目安です。熱すぎるお湯に長時間入ると体への負担が大きいので、38~40℃の「ぬるめ」の温度設定にしてください。ぬるめのお湯は、副交感神経を優位にしてくれるので、リラックス効果を高めることにも役立ちます。
垢すり前に石鹸で体を洗わない
垢すり前に、ボディソープや石鹸で体を洗わないようにしましょう。石鹸やボディタオルなどで皮膚上の汚れ(古い角質)を取り除いてしまうと、垢すりをした時に垢が出にくくなります。このような状態では、力を入れて無理にこすって垢を出そうとしてしまうので、お肌にダメージを与える原因になります。
優しくなでるように擦る
皮膚はとてもデリケートなので、力いっぱいゴシゴシと擦らずに、「優しくなでる」ようなイメージでこすってください。リンパの流れにそってマッサージするとより効果的です。
初めて垢すりをする人は、面白いように垢がポロポロと取れるので、ついやり過ぎてしまいがちですが、お肌に負担をかけすぎると、かえって体臭や肌トラブルを悪化させる原因になるので注意しましょう。
垢すり後は、垢をシャワーでキレイに洗い流してから、石鹸を泡立てて「優しく」体を洗ってください。
背中は「垢すり棒」でケア
垢すりがしにくい背中は、「垢すり棒」を使ってケアするのがお勧めです。孫の手のように柄が長くなっているので、手が届かない部分もしっかり垢すりできます。タオル部分を取り替えできるタイプのものを選べば、洗いやすく衛生的なので安心です。
くるぶしや足の裏も忘れずに
くるぶしやヒジ、足の裏(かかとや前足部)などは、古い角質が溜まりやすい場所なので、意識的に垢すりを行なうことが大切です。とくに、強い負荷を受け続ける足の裏は、角質が重なり合って厚くなりやすく、足の臭いの原因にもなる場所なので、たまに余分な角質を取り除いてキレイにしてあげましょう。
足裏の角質ケアについては、「足の裏が臭い原因は角質にあり!お肌にやさしい角質ケア」をご覧ください。
垢すり後は、しっかり保湿
垢すりをした後は、しっかり「保湿」をしてアフターケアすることが重要です。垢すりで古い角質が取り除かれた素肌はデリケートな状態になっているので、乾燥やかゆみ、炎症などが起きやすくなっています。
健康的でキレイな素肌をキープするためには、汚れの除去だけでなく、水分を補って逃がさない保湿もポイントですので、化粧水やクリームできちんとケアしてあげましょう。
垢すりのやり過ぎや頻度に注意
垢すりのやり過ぎは、お肌を傷つけたり皮脂を増やしたりする原因になるので、体臭や肌荒れ、ニキビ、黒ずみなどのトラブルを引き起こします。垢すりの後は、お肌がすべすべになるので頻繁にやりたくなりますが、あくまでも垢(汚れ)を落とすためのモノなので、やり過ぎないように注意してください。
最低でも、2週間に1回のペース
垢すりを行なう頻度は、「2~4週間に1回」のペースが目安です。お肌のターンオーバーの周期はおよそ30日なので、一ヶ月に何度も垢すりを行なうと新しい角質までも取り除いてしまって、肌バリアの機能低下により、皮脂の過剰分泌などが起きるので注意してください。
また、ニキビや肌荒れ、傷などの肌トラブルがある場合は、垢すりはしばらく控えてお肌を労ってあげることが大切です。こすった時に痛いと感じる場合は、新しい角質を削っている恐れがあるので、すぐに垢すりをストップしてください。
まとめ:垢すりで体臭予防
垢すりには、垢を落とすことで体臭を予防するだけでなく、美肌効果や冷え性の改善、ダイエット効果などの女性をキレイにする嬉しい効果がたくさん秘められています。自宅で手軽にできる垢すりをバスタイムに上手に取り入れて、効果的な自分磨きに活用してみてください。