牛乳は体に良い、そんなイメージがあると思います。でも、一日の摂取量を守らずに牛乳を飲み過ぎてしまうと「体臭」の原因になることも。
牛乳はカルシウムが豊富で骨を丈夫にする飲み物という側面もありますが、飲み方や飲む量、牛乳の選び方などに気をつけないと、健康に悪い飲み物にもなるので要注意です。
そこで今回は、牛乳の飲み過ぎが原因となる体臭の対策や上手な飲み方をご紹介します。
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牛乳が体臭の原因になるのはナゼ?
牛乳の脂肪分が腐敗する
牛乳には、沢山の脂肪分が含まれています。脂肪分は、小腸の内側にある柔毛に付着して腸内にこびりつく特性があるので、牛乳を飲み過ぎると腸内に多くの脂肪分が留まることに。このような腸内環境では、やがて脂肪分が腐敗して悪臭物質が発生してしまうので、体臭がキツくなる原因になります。
また、牛乳は一般的に、高温で殺菌消毒されています。そのため、脂肪分が酸化したりタンパク質が変性したりしているので、より腸内で腐敗が起きやすく腸内環境を悪化させやすい条件が揃っています。
動物性脂肪で皮脂が増える
牛乳などの乳製品に含まれる「動物性脂肪」は、中性脂肪や悪玉コレステロールの原因となる飽和脂肪酸を多く含んでいます。そのため、牛乳を飲みすぎると、皮脂の主成分である中性脂肪が増えてしまうので、自然と皮脂分泌が活発になることに。
過剰分泌された皮脂は、脂っぽい臭いのする体臭を発生させたり、おじさん臭と表現される「加齢臭」を引き起こしたりする原因になります。
体が冷えて血行が悪くなる
お風呂上がりや夏の暑い時期には、冷たい牛乳が美味しいですよね。でも、冷たい飲み物を飲み過ぎると、体が冷えることで血行不良になって体臭が発生する場合があります。
血行が悪化すると、全身に酸素が行き渡らなくなって体が酸素不足の状態に陥りますが、その結果、副産物として「乳酸」が生成されたり、この乳酸が悪臭物質の「アンモニア」と結びついたりすることで、汗が臭くなって体臭を悪化させます。
乳酸が汗に混ざると、「酸っぱい臭い」や「ミドル脂臭」などの体臭が発生します。また、アンモニアが汗に混ざると、「アンモニア臭」を伴った体臭を引き起こします。
牛乳による体臭の対策(上手な飲み方)
牛乳を飲み過ぎない
牛乳が原因となる体臭を予防するには、何よりも「飲み過ぎない」ことが大切です。牛乳の一日の摂取量は、「コップ1杯(200ml)」が目安。朝食やお風呂上がりなど一日に数回飲んでいるような人は飲む量を抑えてください。
日本人は慢性的なカルシウム不足と言われていますが、一日のカルシウムを牛乳だけで補おうとせずに、年齢や生活習慣にあわせて他の食品からも上手に摂取するようにしましょう。
カルシウムが豊富な食べ物としては、「小魚・干しエビ・しらす」などの魚介類、「豆乳・豆腐・油揚げ」などの大豆食品、「モロヘイヤ・小松菜、ブロッコリー」などの緑黄色野菜などがあります。
低脂肪の牛乳を選ぶ
牛乳は「低脂肪」のものを選ぶのが効果的です。体に入る脂肪分の量を減らすことで、腸内の腐敗臭や皮脂による体臭を予防・軽減できます。また、普通の牛乳が1杯「135kcal」程度なのに対し、低脂肪牛乳は1杯「90kcal」程度とかなりローカロリーなので、体型が気になっている人にもオススメです。
ホットミルクにして飲む
牛乳は温めて「ホットミルク」として飲むのが理想的です。温かい飲み物を飲むことで体温が上がるので、血行が促進されることはもちろん、内臓の活動も活発になって腸機能を整えることができます。便秘にもなりにくくなるので、腸内環境の悪化による体臭の予防にも繋がります。
寝る前に飲む
寝る前に牛乳を飲む習慣がある人は少ないかもしれません。でも、就寝前にホットミルクを飲むことは、「睡眠の質」を高めて体臭を予防することに役立ちます。
牛乳に含まれる必須アミノ酸の「トリプトファン」は、鎮静効果のある「セロトニン」や誘眠効果のある「メラトニン」に変化して、睡眠の質を高める働きがあります。また、お休み前に「温かい飲み物」を飲むことで、深部体温を一時的に上げることができるので、入眠しやすい緩やか体温低下へ導くことができます。
睡眠の質が悪いと、血行不良や肝機能の低下、自律神経やホルモンバランスの乱れなどが起きて、様々な体臭へと繋がる恐れがあるので注意してください。
牛乳に「きな粉」を混ぜる
体臭対策として、牛乳に「きな粉」を混ぜて飲むのもオススメです。きな粉に含まれる「食物繊維」には、余分な脂質や糖質を排出してくれる働きがあるので、脂肪分が原因となる体臭を予防できます。また、水分代謝を良くする「カリウム」がとても豊富に含まれているので、余分な水分がスムーズに排出されてむくみや冷え性が改善されます。
きな粉牛乳の作り方 …… 牛乳(200ml)に「大さじ1杯」のきな粉を混ぜる。便秘解消や美肌効果、バストアップ効果などもあるので、女性に嬉しい飲み物ですよ。
その他の「乳製品」の摂りすぎにも注意!
牛乳に限らず、チーズやバター、ヨーグルトなどの乳製品の摂りすぎにも注意が必要です。これらの食品にも動物性脂肪が多く含まれているので、食べすぎてしまうと、腸内の腐敗臭や皮脂の酸化臭などの体臭原因になることも。
とくに、ヨーグルトは腸内環境を整える効果があるので、積極的に食べている人も多いと思いますが、朝食などに「牛乳+ヨーグルト」の組み合わせをすると、脂肪分の摂り過ぎになるケースがあるので、摂取量には気をつけましょう。
まとめ:牛乳による体臭の原因と対策
基本的に、牛乳は「飲み過ぎなければ」健康や美容に良い飲み物。効果的な飲み方を心がければ、体臭の心配をする必要はまったくありません。低脂肪やホットミルク、飲むタイミングなどを意識することで、牛乳の効果をより高めた飲み方に、ぜひチャレンジしてみてくださいね。