社会人になると「お酒のつきあい」はどうしても増えてきます。そんな時に、飲酒後に体に残ってしまう「お酒の臭い」に悩まされる人も多いのではないでしょうか。
とくに、人と接するお仕事をしている方の場合、お酒の臭いで相手に不快な思いをさせてしまう恐れもあるので、しっかりと消臭対策しておきたいものです。
そこで今回は、お酒の臭いを消すための効果的な消臭方法についてご紹介します。
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飲酒後に体がお酒臭くなる原因
飲酒によって体がお酒臭くなるのは、青臭い刺激臭のする「アセトアルデヒド」という物質が原因です。
お酒(アルコール)は体内に入ると、肝臓で毒性のあるアセトアルデヒドに分解された後、無害な酢酸となって最終的には二酸化炭素と水になります。しかし、カラダが処理しきれないほどの飲酒をしてしまうと、アルコール代謝が追いつかなくなるので、アセトアルデヒドが血中に溶け出して全身を巡ることに。
その結果、アセトアルデヒドが肺までたどり着いた場合には、呼気と一緒に排出されて口臭をきつくし、発汗によって排出された場合には、全身から特有のお酒臭い体臭を発するようになります。
このように、飲酒後のお酒臭さは、口や胃腸などに残る臭い物質が原因で発生しているわけではなく、体内に入った後に代謝によって作られる物質が呼気や汗と一緒に排出されることで発生している臭いなので、表面的なニオイ対策だけでは消臭しにくい難しさがあります。
お酒の臭いを消す4つの方法
お酒の臭いを消す方法としては、アセトアルデヒドなどの体内のニオイ成分を「効率的」に減らすことがポイントです。そのためには、「アルコールの分解」・「体外への排出」・「ニオイ物質の消臭」を促進することが大切になってきます。
お風呂に入って代謝を高める
アルコール分解を効率的に促すには、お風呂に入るのが効果的な方法です。とくに、湯船にゆっくり浸かることで、血行促進効果が高まってカラダの循環が良くなり、アルコール分解の働きが活発になります。
また、発汗効果によりアセトアルデヒドを汗と一緒に排出することができるので、体内のニオイ成分を減らしてお酒の臭いを軽減することができます。
もちろん、お風呂に入ることで、汗や皮脂による汚れを綺麗に洗い流したり、石けんやシャンプーによる香りで嫌な臭いを緩和したりする効果も期待できるので、朝などの「出かける前」に入浴するのが効果的です。
湯船に浸かる時間がない場合は、シャワーで「かけ湯」をするのがオススメです。首や背中に2~3分くらいお湯をかけ続けることで血行促進効果が高まります。そのときに、洗面器にお湯をはって「足湯」をしながら行なうと、さらに効果がアップします。
水をいっぱい飲んで水分補給
お酒をたくさん飲んでいる時に、つい怠ってしまいがちなのが「水分補給」です。お酒(アルコール)には利尿作用があるので、いつの間にかカラダが水分不足に陥っていることも。
水分不足になると、アルコール分解の働きが悪くなったり、汗が出にくくなったりするので、お酒の臭い成分がカラダに溜まりやすくなります。また、血中のアルコール濃度も濃くなるので、頭痛や二日酔いなどの原因にもなります。
また、水分不足により唾液の分泌も低下してしまうので、口の中が乾燥することで汚れや細菌が口腔内に溜まりやすくなって、口臭が発生してしまうデメリットも考えられます。
お酒を飲んだ後にしっかりと水分補給することはもちろん、できるなら飲酒中も「お酒と同量」のお水を飲むよう心がけましょう。とくにお酒が弱い人やアルコール度数が強いお酒を飲むときに意識してみてください。
グレープフルーツで代謝促進
グレープフルーツには、アセトアルデヒドの分解を助ける「フルクトース」という果糖が多く含まれているので、お酒が原因となる体内のニオイ成分を元から減らすのに効果的です。さらには、「クエン酸」や「ビタミンC」にも、肝機能を高めてアルコール分解をサポートする作用があります。
また、グレープフルーツの果汁には、「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれる「イノシトール」という成分が含まれており、肝臓の負担を和らげて肝機能を高める効果が期待できます。
グレープフルーツでお酒の臭いを消したい場合は、そのまま食べてもジュースとして飲んでもOKです。飲酒後や寝る前などに摂取することで、肝臓の働きを助けてあげましょう。
グレープフルーツジュースは、より成分の濃い「果汁100%」のものを選びましょう。果汁入りとだけ記載されているものは基本的に果汁が少ないので、お酒の臭いを消す効果が十分でない可能性があります。
りんごで嫌な臭いを消臭
りんごに含まれる「リンゴポリフェノール」には優れた消臭効果があるので、お酒の臭い消しに効果的です。さらに、りんごに含まれる食物繊維の一種である「ペクチン」には、アルコールの吸収を抑える働きがあるので、血中のアルコール濃度を抑えて二日酔いなどを予防してくれます。
また、りんごにもグレープフルーツと同様にクエン酸やビタミンCが含まれているので、肝臓の働きをサポートしてアルコール分解をスムーズにする作用が期待できます。
ポリフェノールやペクチンなどのりんごの有効成分は、果肉よりも皮部分に多く含まれているので、できるなら「皮ごと」食べるのがオススメです。100%ジュースを飲んで効果を得ることができます。
その他のりんごの体臭予防効果については、「リンゴで体臭予防!ジュースや食べる効果とその活用術」をご覧ください。
まとめ:お酒の臭いを消す方法
お酒の臭いをスムーズに消すためには、効率的なアルコール分解が欠かせません。そのためには、飲酒後にお風呂や食べ物などで代謝を高めるだけでなく、日頃の生活から肝機能を高めていく取り組みが大切になってきます。
お酒を飲んだ翌日に、体から漂う嫌な臭いに悩まされないためにも、日頃から飲み過ぎに気をつけたり規則正しい生活を送ったりすることで、「健康的な臭いにくい体づくり」を意識してみてください。