自分の体臭が「カレー臭い」と感じたことはありませんか? もしも心当たりがあるのなら、自分の食生活や体質を疑ってみてください。
スパイスの効いたカレーを食べ過ぎていたり、自覚がなくてもワキガ体質だったりすると、カレーのような臭いを発する体臭が現れてくることがあります。
そこで今回は、体からカレーの臭いがする人に知ってほしい体臭原因についてご紹介します。
スポンサーリンク
カレーを食べ過ぎると「体臭」がきつくなる
カレーを日常的に食べている人は、体臭がカレーのような独特な臭いになる場合があります。これは、カレーに含まれているスパイスによるもので、特に香りの強い「芳香性スパイス」と呼ばれるスパイスが沢山含まれている「本格的なインドカレー」には注意が必要です。
カレーに含まれる「芳香性スパイス」が原因
カレーは、色味成分のターメリックや辛味成分の唐辛子など、様々なスパイスが混ざり合っていますが、その中でも芳香性スパイスは、強いニオイ成分を体内に増やす原因になるので、体臭を悪化させやすいデメリットがあります。
そして、カレーには以下のような芳香性スパイスが含まれています。
- クミン
- ガーリック
- クローブ
- コリアンダー
- シナモン
- オールスパイス
- カルダモン …など
クミンやガーリック、クローブなどのスパイスは、そのままでも独特な香りを発しますが、大量に摂取することで体内にニオイ成分(悪臭ガス)を増やす原因になります。そして、この体内に蓄積されたニオイ成分が血液に乗って体中を巡ることで、最終的に「汗」や「呼気」と一緒に体外へ排出されて体臭や口臭をきつくします。
一般的なカレールーも体臭の原因に?
日本で売られる一般的なルーは、食べ過ぎなければ体臭が発生する心配は殆どないと言われています。しかし、最近は、家庭でも本格的な味を求める傾向があり、お家で各スパイスを使用して独自のカレーを作る人も増えているので要注意です。
独自にスパイスを調合してカレーを作る場合は、カレーの香りの代表格であるクミンやコリアンダー、香りがとても強いクローブやガーリックなどのスパイス量を控えめにしましょう。もちろん、一度に食べ過ぎないことも大切です。
刺激的なカレーを食べたい場合は、芳香性スパイスよりも辛味成分であるチリ(唐辛子)やジンジャー、ペッパーをプラスするのがおすすめです。
カレー好きはその他の体臭にも注意
カレーを習慣的に食べ過ぎている人は、スパイスの影響による体臭だけでなく、汗や皮脂、体内環境の悪化などにより、その他の体臭が発生する可能性があります。
例えば、辛味成分のスパイスをたっぷり使ったカレーは、どうしても発汗量が増えるので体臭が発生しやすいのはもちろんですが、スパイスのような刺激物は胃腸に負担をかけるので、内臓機能の低下により悪臭ガスが溜まりやすい体内環境になって、体臭や口臭の発生リスクを高める原因になります。
また、カレーのトッピングに、動物性タンパク質や脂質が多い「肉類・揚げ物・チーズ」などを選ぶことも、体臭の原因となる汗や皮脂を増やすことに繋がります。とくに、日本で市販されているお馴染みのカレールーや、牛乳や生クリーム、バターなどを使う北インドカレーは、食用油脂や乳製品がたっぷり含まれているので、食べ過ぎると「皮脂の過剰分泌」がさらに盛んになってしまいます。
南インドのカレーは、水分が多くサッパリしていて、食用油脂や乳製品が少ないのが特徴です。具も魚介類や野菜、豆が中心なので、比較的低カロリーです。
ワキガの人は、脇からカレーの臭いがすることも
カレーを食べていないのに、体からカレーのような臭いがする場合は、ワキガが原因かもしれません。ワキガの臭いといえば、「玉ねぎのツンとした臭い」や「鉛筆の芯のような臭い」など様々な表現がされますが、なかには「カレーのような臭い」と感じる人がいます。
これは、カレーの香り成分となる「クミン」が、ワキガの臭いに似ているためです。ワキガ臭は、アポクリン汗腺から分泌されるタンパク質や脂質などを多く含んだ汗を、常在菌(コリネバクテリウム)が分解することで臭いが発生しますが、この分解臭をクミンのような臭いと感じることがあります。
ワキガ体質の人は、アポクリン汗腺の数が多いために、食べ物からくる臭いも現れやすい傾向にあります。そのため、カレーを食べることでクミンの臭いに似たワキガ臭が強くなる可能性も考えられます。
自分がワキガ体質かチェックしよう
ワキガの自覚がない人は、まずは自分がワキガなのかをチェックしてみましょう。ワキガは臭いで判別するだけでなく、遺伝や体質、衣類の状態などを目安に確認できます。
ワキガの人の多くは、次のいずれかの特徴に当てはまる可能性があります。
- 耳垢が湿っている
- 両親のどちらかがワキガ
- 衣類が黄ばむ
- 体毛が濃い
- 肉類・乳製品が好き
などの特徴に心当たりがある人は、ワキガの可能性が高くなります。また、脇の臭いを実際に嗅いで確認する場合は、嗅覚をリセットしてから確認しましょう。少し熱めのシャワーを浴びたり、コーヒー豆の香りを嗅いだりすると、ニオイに慣れていた嗅覚を敏感に戻すことができます。
関連記事 / 自覚してる?ワキガのチェック5項目
カレーの臭いがする体臭を改善するには?
カレーのような臭いが体臭からする場合は、その他の体臭対策と同様に「汗の抑制」と「汗の処理」がポイントです。
スパイスによる体臭もワキガによる体臭も、分泌される汗を細菌が分解することで臭いが発生するので、自分の発汗をできるだけコントロールできれば嫌な臭いを軽減できます。カレーを食べ過ぎないことはもちろんですが、汗をかきやすい辛い食べ物(カレー以外も)を控えるようにしましょう。
また、脇などの汗をかきやすい場所は、制汗や消臭効果のあるデオドラントクリームを活用して、必要以上の発汗や細菌の繁殖を抑えることが大切です。
時間がある時は、半身浴やサウナ、軽めの運動などで、「あえて発汗を促す」ことも効果的です。蓄積されたニオイ成分を体外へ排出できるので、その後に汗をかいても臭いにくいお肌をキープできます。
まとめ:カレーと体臭の関係
今回は、カレーが体臭に与えるデメリットをご紹介しましたが、各スパイスには、血行や消化の促進、肝機能の向上、抗酸化作用など体臭対策に役立つ様々な効能が秘められているので、「適量」を守って食事に取り入れることはメリットの方が多いと言えます。
また、もしもワキガが原因でカレーの臭いを発している場合は、とくに制汗や殺菌などを重点的に行なって、臭いが発生しにくい皮膚環境を目指してください。
※ ワキガの基本対策については、「ワキガの臭い原因と対策 3つの対処法」をご覧ください。