ワキガじゃないけどなぜか脇汗が臭い…。そんな悩みを抱えていませんか?
脇の下は、汗などの汚れが溜まりやすく蒸れやすいので、体の中でも特に不衛生になりがちな場所。そのため、意識的なケアを続けていかないと、ワキガじゃなくても臭いがこもって、脇の下から強烈な悪臭が発生することがあります。
そこで今回は、ワキガじゃないけど脇汗が臭い人の原因と対策についてご紹介します。
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そもそも、本当にワキガじゃないの?
まずは、そもそも自分が本当にワキガじゃないのかをチェックする必要があります。ワキガは、ある日突然発症するモノではなく、優性遺伝によって引き継がれるモノなので、元々「ワキガ体質」だったにも関わらず、それに気づいていなかっただけという可能性があります。
軽度なワキガ「隠れワキガ」の可能性
ワキガは、思春期の第二次性徴期に「アポクリン汗腺」が活発に活動し始めることで起こります。そのため、多くの人は、この時期に自分がワキガ体質であることを自覚します。
しかし、ワキガが「軽度」の人は、きちんとお風呂に入って清潔さを保ってさえいれば、さほど脇の臭いに悩まされることがないため、ワキガ体質を自覚できずに「隠れワキガ」として生活しているケースも少なくありません。
まずはワキガ体質のセルフチェックから
隠れワキガの人は、生活習慣の乱れや過度の脇ケアなどでアポクリン汗腺が刺激されると、突然ワキガ臭が強くなる場合があります。まずは、自分が「ワキガ体質」かどうかをチェックしてみましょう。
- 耳垢が湿っている
- 両親がワキガ
- 衣類(脇部分)が黄ばむ
- 体毛が濃い
- 肉中心の食生活
などが当てはまる場合は、ワキガ体質の「可能性あり」と言えます。とくに、耳垢がベタベタと粘り気があり湿っている人は、アポクリン汗腺が活発に働いてる可能性が高いので、ワキガ臭が強くなる傾向にあります。
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ワキガじゃなくても脇汗の臭いは強烈になる
セルフチェックの項目が当てはまらなくても安心はできません。ワキガ体質じゃない人でも、汗をかいたときに強烈な脇の臭いが発生してしまう場合があります。
① 体内環境の悪化
胃腸や肝臓の働きが衰えたり血行が悪くなったりすると、汗に乳酸やアンモニア、硫化水素、インドールなどの「ニオイ物質」が混ざって分泌されます。このような状態では、熱がこもりやすく発汗が多い脇の下は、どうしても臭いがきつくなってしまいます。
② 悪臭が発生する食事
腸内環境を悪化させる食べ物や臭いの強い食べ物は、体内で悪臭ガスを発生させて汗による脇の臭いを強くします。さらに、隠れワキガの場合は、アポクリン汗腺に含まれる不純物が増えることで、急にワキガ臭がきつく感じられることがあります。
- 肉料理
- 乳製品
- スパイス
- 香味野菜
肉料理や乳製品などに含まれる動物性タンパク質は、悪玉菌を増やし腸内環境を悪化させます。また、カレーに含まれる芳香性スパイスやニンニクなどの香味野菜も、体内に臭い物質を増やして独特な汗の臭いを発生させる原因になります。
③ 脇汗が異常に多い
脇汗が異常に多い人は、どうしても脇周辺が不衛生になりがちなので、臭いも強くなる傾向にあります。とくに、隠れワキガの人は、汗量の増加とともに臭いが蓄積・拡散されやすくなるので、普段あまり感じなかったワキガ臭が、はっきりと強く臭ってきます。
もしも、異常に脇汗の量が多い人は、次のような原因に注意してください。
精神性多汗症
精神性多汗症は、慢性的なストレスや睡眠不足によって、自律神経のバランスが乱れることで起こります。精神性多汗症になると、カラダの特定部位に「局所的」に汗をかく症状が現れるので、人によっては「脇だけ」が異常に汗臭くなることも。さらに、精神性多汗症の汗は、ミネラルなどの不純物が多いので、汗の臭いをきつくする雑菌を増やす原因にもなります。
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汗腺機能の低下
あまり汗をかく習慣がない人は、汗腺機能が低下している恐れがあります。汗腺が衰えると、正常に機能する汗腺だけで発汗しようとするために、精神性多汗症と同じように脇などに局所的な汗をかく原因になります。さらに、分泌される際に汗にアンモニアが混ざりやすくなるので、脇からアンモニア臭がすることがあります。
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ワキガじゃない人の脇汗の臭い対策
「ワキガじゃないけど脇が臭い…」という人も、「自分は隠れワキガかも…」という人も、基本的な臭い対策は同じです。脇の下を清潔に保ちながら、同時に体内環境を改善していくことで、臭いにくい汗がかける体質へと変えていきましょう。
① 脇は優しくケアする
脇の臭いを予防するためには、脇の下を清潔に保つことが絶対条件です。でも、意識するあまり、ゴシゴシと強く洗いすぎたり、制汗剤を使いすぎたりするような「過剰なケア」は、お肌トラブルを招いて逆に臭いやすい肌環境をつくる原因になります。
- 肌をつよく擦らない
- 制汗剤を何度も塗らない
- 制汗スプレーを当て続けない
などに注意しながら、お肌に負担の少ない臭いケアを心がけてください。重度のワキガであれば、洗浄力の強い石鹸や殺菌力の強いデオドラントが効果的ですが、ワキガじゃない人や隠れワキガの人は、軽くケアしてあげるだけでも十分に臭いを予防できます。
隠れワキガの人は、ケアしすぎるとアポクリン汗腺が刺激されて、ワキガが重度化する恐れがあるので注意しましょう。
② 脇の汗ジミを予防
衣類に染み込んだ脇汗は、衣類自体を臭くしてしまうので、「汗ジミ」のケアにも力を入れることが大切です。あせわきパットの活用はもちろんですが、タンクトップやノースリーブなどの袖なしインナーは、ブラウスなどに直接汗が付着してしまうので、「袖付き+パット付き」が理想的です。
頻繁に洗えない服の臭い&汗ジミのケアについては、「制服・スーツが臭い!毎日は「洗えない服」の臭いを取る方法」をご覧ください。
③ ぬるめの温浴
バスタイムには、ぬるめ(38~40℃)の湯船にゆっくり浸かって「温浴」するのも効果的です。温熱や水圧、浮力などの作用により、血行が促進されて体内環境を整えることができます。自律神経のひとつである副交感神経を優位にする効果もあるので、心身をリラックスさせたいときにもおすすめです。
また、湯船に浸かってお風呂のフタで浴槽を覆えば、手軽に「自宅サウナ」も行なえます。発汗を促して汗腺機能を高めたい人はぜひ試してみてください。
関連記事 / サウナで体臭予防!発汗や温熱の効果と自宅サウナのやり方
④ 野菜中心の食生活に変える
お肉や脂っこい食事が多い人は、野菜中心に海藻類や豆類、きのこ類をプラスしたバランスのよい食生活へ見直しましょう。とくに野菜には、高い抗酸化作用やデトックス効果、腸内環境の正常化作用など、体臭対策をサポートしてくれる優れた栄養素を含む食材がたくさんあるので意識的に摂取することが大切です。
ただし、ニンニクや玉ねぎ、ニラ、大根、カリフラワーなどには、イオウ化合物が含まれているので、食べ過ぎると体内で悪臭ガスを増やす原因になります。脇の臭いに限らず、体臭や口臭にも悪影響を与えるので摂取量には注意してください。
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⑤ 水分をしっかり補給
脇の汗の臭いを軽減するためには、こまめに「水分補給」することも大切です。体内の水分量が減っていると、汗に含まれるアンモニアや脂質などの濃度が濃くなって、臭いやすい不純物の多い汗になってしまいます。
汗をかくのが嫌だから水分はとらない…なんて対策は、逆効果なので絶対に控えてください。
脇汗には「ミョウバン水」が効果的
ワキガや脇汗のケアアイテムとしておすすめなのが、「ミョウバン水」のスプレーです。ミョウバン水には、収れん作用による制汗効果、中和作用や酸化還元作用による消臭効果、脇汗の臭い原因となるアルカリ性を好む黄色ブドウ球菌などを抑制する抗菌効果といった、脇の臭いを予防する多くの働きがあります。
ただし、お肌の弱い方は、二の腕の内側などでパッチテストを行ってから、自分のお肌に合うか確認して利用してください。
ミョウバン水の作り方については、「ミョウバン水の効果的な使い方!わきがや頭皮の消臭&汗対策」をご覧ください。
まとめ:ワキガじゃないけど…臭い
ワキガじゃないけど脇汗が臭いと悩んでいる人は、基本的な汗のケアにプラスして、日頃の乱れた食生活や生活習慣を改めることで、汗に混ざるニオイ物質などの不純物を減らしていきましょう。
また、隠れワキガの人は、自分のライフスタイルが知らず知らずのうちにアポクリン汗腺を刺激しているかもしれませんので、脇の洗い方や制汗剤の使い方、生活習慣などにも気を使って、ワキガ原因を眠らせたままにしておけるよう取り組んでください。